経済的に厳しい状況にある国民に対して、生活保護制度があります。
生活保護制度は、生活する上で経済的に困窮している人に、国や自治体が健康で文化的な最低限の生活を保障する公的扶助制度です。
また、自立した生活を送れるように援助することも目的としています。
生活保護受給者が、けがや病気などをした時の医療費はどうなるのでしょうか。
生活保護受給者は医療費が無料
生活保護受給者は、国民健康保険の被保険者から除外されています。
そのため、生活保護受給者の医療費は、全額医療扶助で負担可能です。
医療扶助の範囲
生活保護受給者が受けられる医療扶助の内容は、以下の通りです。
- 診察
- 薬剤、治療材料
- 医学的処置、手術、治療、施術
- 居宅での療養上の管理、世話、看護
- 病院、診療所への入院、世話、介護
- 移送
生活保護を受給中は、原則として医療費の自己負担はありません。
ですが、年金や手当等の収入がある場合、一部医療費を負担する場合もあります。
医療費は現物給付
生活保護受給者の医療費は、現金給付ではなく、医療券や調剤券などの現物給付です。
国民健康保険や後期高齢者医療保険に加入している人は、保険料の支払いが免除されるため保険を脱退します。
生活保護受給者は、生活保護法によって指定された医療機関にて診察を受診することが可能です。
生活保護受給者だからと言って、医療券を持たずに病院受診したり、指定外の医療機関で受診すると支払わなくていい医療費を払わなければいけません。
必ず、医療券と生活保護法指定の医療機関を受診しましょう。
まとめ
生活保護を受給している人は、医療費以外にも様々な扶助制度が整っています。
生活保護法に関して、わからないことや知りたいことは各市町村の福祉事務所に問い合わせてみてください。
また、生活保護受給者には、必ず自分を担当してくれる「ケースワーカー」が存在しており、気軽に相談できる体制が整っています。
他にも民間の支援団体や、地域の民生委員にも生活保護について相談することが可能ですよ。
生活保護を受給前の基本的な医療費に関してはこちらの記事も参考にご覧ください。